[REPORT]報告-親の子のワークショップ-1(2017年8月23日)

8月23日(日)に親と子のワークショップ「ほんとうの“楽しさ”、みつけよう! オブジェ作家・茅木さんといっしょに人形をつくる。」(後援:埼玉県、埼玉県教育委員会、さいたま市、さいたま市教育委員会)を開催しました。



【概要】

 

・親と子のワークショップ[ほんとうの“楽しさ”、みつけよう! オブジェ作家・茅木さんといっしょに人形をつくる。]

・指導・解説 茅木日出男さん(オブジェ作家)

・8月23日(金) 13:00〜15:30 武蔵浦和コミュニティセンター(さいたま市南区別所7-20-1 サウスピア8階)第4集会室

・参加者 16名(うち親子は4組10名=大人4名+子ども6名 さいたま市3組、川口市1組

・参加費 1,000円(材料費込み)

 

【ワークショップ】

 

  子どもと親が集まって、身近な新聞紙と和紙から立体(オブジェ)を一緒につくる、そんなシンプルなワークショップを夏休みのイベントとして企画しました(指導と解説は当NPO法人理事のオブジェ作家・茅木日出男氏)。

 

 立体をつくる、というと、「なにか特別な物や道具が必要なのでは……」と考えがちですが、身近な物から形のある立体がつくれるという感覚を共有したいと構想しました。「自分自身でほんとうの“楽しさ”を見つけてみましょう!」というのがコンセプトです。

 

 つくるものは、簡単そうに見えるもののなかなか味わいのある人形です。ふだん見慣れた物(新聞紙、和紙、セロテープ、和糊、水彩絵の具……)を使って、約2時間かけて親子一緒につくりました。

 

 子どもが自分で考える、手と指を動かす、観察する、そしてわからないところは親子で一緒に考える、手と指を動かす、観察する……、その発見と楽しさを学びました。手ぶらで参加し、帰りはそれぞれの人形と一緒でした。

  

 さて、人形づくりは次のような流れになりました。

 

(1)紙(新聞紙)をクルクル丸めて、セロテープで押さえながら大小2つの芯をつくります。

 

(2)頭部になる小さいほうの紙の芯の下部は指で押して、くびれを設けます。

 

(3)大きい芯と小さな芯をくっつけ、セロテープで首の形をつくりながら、全体を整えます(胴体の下部は新聞紙で補強し、安定感を高めます)。

 

(4)胴体の横に細長く丸めた紙で腕をつけます。

 

(5)水を溶かした糊を表面に塗り、そこにちぎった和紙を細かく貼り合わせていきます(これを何回も繰り返します)。

 

(6)一通り表面に薄い紙の層が出来上がり、いくぶん滑らかな状態になったら、ドライヤーで濡れた表面を乾かします。

 

(7)乾いたら、水彩絵の具と筆で手や洋服、ボタンなどの彩色を施します。

 

 約2時間、参加者の親と子どもたちは協力し合いながら、オブジェのような形をつくっていきました。ポーズも色も自由。こけしのような形のもの、腕を振り上げたもの、全身緑や茶色のものなど。ちゃんと立つもの、少し不安定なものもありました。その中につくった人のセンスや個性が表れていました。

 

【参加者の感想】(後日の感想 原文のまま)

 

Aさん「先日のワークショップは大変楽しませていただきました! 娘も…お転婆すぎて皆様にご迷惑をお掛けしてしまったのですが、自由にやらせていただいたおかげで非常に面白かったようです」

「人形作りにはもっと沢山の材料を使うのかと思っていたのですが、実はシンプルな物ばかりでしたね。自宅でも真似できそうなので、そのうち娘とやってみたいと思っています」

 

Bさん「とても楽しかったです。また親子でできる教室を企画してください」

 

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 夏休みの後半、保護者にとって頭を悩ませるのが子どもの自由研究ではないでしょうか。どんなテーマにしようか? 子どもは興味をもって取り組んでくれるかしら? 少しでも自信がつくようなものが出来上がるだろうか?……などなど。親は苦労します。

 

 いっぽう、世の中でワークショップと呼ばれるものはほとんど、出来合いの材料(キットなど)や特殊な材料を使って、いわばマニュアルにしたがってモノをつくるイベントばかり。しかも、「騒ぐ=楽しい、生き生きしている」といった雰囲気を前面に出したイベントが多いように見受けます。

 

 どこか違うのではないか、というのが私たちの意見でした。茅木さんと何度も話し合って、新聞紙からオブジェをつくるワークショップを企画した次第です。

 

 鳥にしろ、動物にしろ、人間にしろ、天使にしろ、茅木さんの制作するオブジェの特徴は曲線の美しさです。当初、今回のワークショップでも、そうした曲線の美しさを子どもに伝えられないか、という意見もありましたが、限られた時間の中で小さな子どもにそこまで求めるのはなかなか難しいという結論に達しました。

 

 当日、参加したスタッフの中から「『親子が一緒に』といっても、子がつくる1体の人形を親が手伝うのでも、親が教えるのでもなく、親も子もつくるというのは珍しいのでは?」という感想が出ました。親子が協力し合いながらも参加者全員がつくり手になった今回のワークショップの特徴を、よく言い表しているように感じます。

 

 小さな子どもに教えるというワークショップは茅木さんにとっても初めての経験です。オブジェ作家として自身の中にいろいろなヒントが生まれたのではないでしょうか。

 当NPO法人としても最初のワークショップとなりましたが、この経験を活かし、次回のイベントにつなげていきたいと考えています。

 (2017年9月27日)


(撮影 堀)